GREETING 90周年に際して代表よりご挨拶
おかげさまをもちまして、株式会社富士鉄工所は2022年に創業90周年を迎えます。1933年という戦前期に創業し、それぞれの時代のニーズにお応えしつつ技術を高め、設備を充実させることで会社、事業ともに成長を続けてくることができました。この場をお借りしまして、平素よりお引き立てをいただいているお客さまや、ご協力をいただいている各方面の皆さまに深く感謝を申し上げます。
モノづくりを担う企業に求められるのは、技術の研鑽によってお客さま、ひいては社会からのご期待とご要望にお応えすることです。弊社の製品が産業や社会の重要な部分に使用されていることが多く、品質の向上と安定化は社会的使命でもあります。
品質の向上と、それによるお客さまの利益を最大化することを目指して歩みを続けてきた弊社ですが、今ではそれに加えて環境や社会との関わりが重視される時代となりました。SDGsへの取り組みもその一環で、持続可能な社会の実現に向けて私たちが持つ技術やノウハウを生かしていく必要があります。既にその取り組みは始まっており、これからも強化してまいります。
今までも、そしてこれからも。社会から必要とされる企業であるべく、富士鉄工所はこれからも汗を流してまいります。
代表取締役藤村 浩康
HISTORY 富士鉄工所の原点
株式会社富士鉄工所の創業当時の写真をご紹介いたします。刀鍛冶の一族である藤村家に生まれ育った藤村憲吉により、合同会社藤村鍛工所として昭和8年5月に創業。軍需工場として稼働し、船の錨などの製造を行っていました。当時は現在のような設備はもちろんなく、約2tにもなる錨の一体ものを、人間の手だけで作り上げていました。世の中の近代化、産業の発展により、現在は鍛造の工程のほとんどが機械化され、当時のような方法で鍛造が行われていたことが想像もつかないほど便利な時代になりました。しかし、彼らが築いてきた歴史の上に今の私たちが立っていることを決して忘れてはなりません。創業からの意志を継ぎ、感謝の気持ちを忘れることなく、これからも業務に励んでまいります。
IN THE FUTURE 富士鉄工所のこれから
技術とそれに裏付けられた提案力、対応力を強みとしてきた富士鉄工所は、これからもその強みをより広く発揮できるよう、技術と設備にこだわった成長を見据えています。
リングローリングミルに続き、リング成形の前工程に使用しているプレス設備を一新することでより近代的かつ効率の高い製造現場の構築を予定しています。これにより、さらなる効率化や品質の安定化が実現します。
また、品質管理に関する第三者評価を得る目的でISO9000の取得も目指しており、より今の時代にふさわしい会社のあり方を整備していきたいと考えております。
地域社会との関わりも重要であるという考えの下、社内に多目的ホールを設置して地域の皆さまに開放しており、ダンス教室などにお使いいただいています。音が発生することもある業務の性質上、地域の皆さまのご理解が欠かせません。普段からご理解、ご協力をいただいている地域の皆さまへの恩返しの気持ちも込めて、こうした取り組みも今後発展させてまいります。
近い将来に発生すると言われる南海トラフ地震への対策も、企業や従業員を守る意味でとても重要です。BCPの取り組みを制度化し、いかなる状況においても持続可能な企業であるための対策を具体化していきます。